私の足は、長年にわたるカミソリとの戦いの歴史そのものでした。物心ついた頃から、すねや膝に広がる黒いポツポツとした毛穴がコンプレックスで、中学生になると同時に、母のカミソリをこっそり借りて自己処理を始めました。それが、長い肌荒れ生活の始まりでした。最初はつるつるになるのが嬉しくて、毎日お風呂で石鹸をつけてゴシゴシと剃っていました。しかし、すぐに肌は悲鳴を上げ始めました。カミソリの刃が肌の角質まで削り取り、足は常に乾燥して粉を吹いたような状態に。急いで剃れば切り傷を作り、絆創膏だらけになることもしばしば。そして何より私を悩ませたのが、赤いブツブツとした炎症、いわゆるカミソリ負けと、皮膚の下で毛がとぐろを巻く「埋没毛」でした。埋没毛を見つけると、どうしても気になってしまい、毛抜きや針で無理やり掘り起こそうとしては、さらに肌を傷つけ、シミのような色素沈着を残してしまう。そんな悪循環を何年も繰り返していました。どんなに保湿クリームを塗っても、肌の状態は一向に改善しませんでした。ショートパンツを履いても、その肌荒れが気になって心から楽しめない。私の悩みは、もはやムダ毛そのものから、自己処理によってボロボロになった肌へと移っていました。この連鎖を断ち切るには、自己処理の原因そのものをなくすしかない。そう思い至り、私は足の医療脱毛を決意しました。脱毛を始めてから、私の肌は劇的な変化を遂げました。まず、施術を数回重ねただけで、自己処理の頻度が月に一度あるかないかにまで激減しました。カミソリが肌に触れる機会がなくなったことで、あれほど悩んでいた乾燥とカミソリ負けが嘘のように治まったのです。そして、新しい毛が生えてこなくなるにつれて、毛穴がキュッと引き締まり、黒いポツポツも目立たなくなりました。埋没毛も、原因となる毛がなくなったことで自然と解消され、長年の悩みだった色素沈着も、肌のターンオーバーとともに少しずつ薄くなっていきました。今、私の足には、かつての戦いの痕跡はほとんどありません。脱毛は、私からムダ毛を奪っただけではなく、健康で美しい肌を取り戻してくれた、最高のスキンケアだったのです。
カミソリ負けで荒れた足とさよならした日