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ウルセラとサーマクールどちらを選ぶべき?
たるみ治療における二大巨頭として、長年比較され続けてきたのが「ウルセラ」と「サーマクール」です。どちらもメスを使わずに肌を引き締める照射治療のゴールドスタンダードですが、その作用機序や得意とする分野には明確な違いがあります。自分にとってどちらがより効果的なのかを判断するためには、それぞれの特性を深く理解することが不可欠です。まず、根本的な違いは、使用するエネルギーと、そのエネルギーが作用する「深さ」にあります。ウルセラは、「ハイフ(高密度焦点式超音波)」を用いて、皮膚の最も深い層にある「SMAS(スマス)筋膜」という土台にアプローチします。SMAS筋膜は、皮膚全体を支える基礎のようなもので、ここが緩むことが、フェイスラインのもたつきといった、顔全体の構造的なたるみの大きな原因となります。ウルセラは、この土台を熱で収縮させ、強力に引き上げる「リフトアップ」に特化した治療です。その効果は、まるで建物の基礎工事のように、顔の構造を根本から立て直すイメージです。一方、サーマクールは、「高周波(ラジオ波)」を用いて、主に皮膚の「真皮層」から「皮下脂肪層」という、ウルセラよりも浅い層に、立体的かつ広範囲に熱を加えます。この熱によって、まず真皮層にあるコラーゲン線維が収縮し、即時的な引き締め効果が得られます。さらに、創傷治癒の過程で新しいコラーゲンが大量に生成されることで、肌の密度が高まり、内側から押し返すようなハリと弾力が生まれます。サーマクールの効果は、皮膚そのものを引き締める「タイトニング」が主目的です。建物の壁や内装を新しくして、全体の強度を高めるイメージに近いでしょう。この作用の違いから、それぞれが得意とする悩みが分かれてきます。ウルセラが特に効果を発揮するのは、フェイスラインの緩み、二重顎、頬全体のたるみといった、重力によって皮膚が下垂している状態です。加齢による構造的なたるみを、土台からグッと持ち上げたい場合に最適です。対してサーマクールは、肌表面のハリ不足、毛穴の開き、口周りの細かなシワ、そして脂肪層にも作用するため、ブルドッグのように垂れ下がった頬の脂肪を引き締める効果にも優れています。