長かった全身脱毛のコースが、ついに先日、最終回を迎えました。最後の一回の照射を終え、ベッドから起き上がった時の、あの晴れやかな気持ちは一生忘れないでしょう。それは、単に一つの契約が終わったという安堵感ではありませんでした。長年、私の心と体を縛り付けてきた重い鎧を、ようやく脱ぎ捨てることができた、真の解放感でした。全身脱毛を終えてから数ヶ月が経った今、私の日常は、以前とは全く違う景色に見えています。最も大きな変化は、朝の時間の使い方です。以前は、シャワーを浴びながらその日の服装に合わせて腕や脚をシェービングするのが日課でした。時間に追われ、急いで剃って肌を傷つけてしまうことも一度や二度ではありませんでした。今では、その時間は完全にゼロになりました。その代わりに、ゆっくりとコーヒーを淹れてニュースを読んだり、軽いストレッチをしたりする、穏やかで充実した朝の時間を手に入れました。ファッションの楽しみ方も、根本から変わりました。クローゼットの奥に眠っていたノースリーブのワンピースや、自信がなくて挑戦できなかったショートパンツ。今では、それらが私の一軍の服です。服を選ぶ基準が「ムダ毛が隠れるか」から「本当に着たいか」に変わったことで、自分を表現することの楽しさを知りました。週末、友人から「明日、海に行かない?」と急に誘われても、もう何の躊躇もありません。「もちろん!」と即答できる自分。この身軽さが、どれほど私の世界を広げてくれたことか。旅行の荷物からカミソリが消え、温泉やジムの脱衣所で人の目を気にすることがなくなったのも、地味ながら大きな変化です。これらの変化は、一つ一つは小さいことかもしれません。しかし、その積み重ねが、私の自己肯定感を確実に高めてくれました。肌を見せることに何の抵抗もなくなった今、私は以前よりも少しだけ、自分自身を好きになれた気がします。全身脱毛は、私に滑らかな肌をくれただけではありません。それは、何にも縛られず、もっと自由に、もっと大胆に生きるための、新しいパスポートを与えてくれたのです。
全身脱毛を終えた私の新しい日常